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養子として育った学生さんからのお手紙「養子の立場から里親さんにお伝えしたいこと」

2016年12月20日
以下の内容は養子として育った学生さんからのお手紙です。
これから里親として子育てをしようと考えておられる方、
すでに子育てをはじめられている方に読んで頂きたい内容です。

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養子の立場から里親さんにお伝えしたいこと
<養子は特別養子縁組をしても養子であるということ>
特別養子縁組は、戸籍上実の親、実子の扱いをされる縁組ですが、あくまで法律上のものです。私たちに、産みの親が別で存在している事実は変わりません。元の家庭で暴力を受けたとしても、生まれてすぐに遺棄されたとしても、私たちがこの世に生を受けた瞬間傍にいたのは産みの親です。
養子は養子であることをマイナスに捉えがちです。しかし、それをかわいそうだとは思ってほしくはありません。可哀想だから知らない方がいいと思ってほしくありません。私たち養子はいつか自分が養子であることと向き合わなくてはいけない時が来ます。そしてそれをいつかプラスには取れなくとも、前向きに考えられる時が来ます。だから、隠さないでください。子供にも、世間にも。親が世間に知られるのをいやがれば、子供たちは「養子」であることを「不幸」だととらえてしまうことになるでしょう。子供たちの幸せのために、親は耐えてください。それくらいの覚悟を持って縁組をしてください。
体裁があるのは分かります。未だに養子がメジャーでない日本では、近所で噂されるかもしれません。どうしても自分が生んだ子だと思いこみたいかもしれません。しかし、養子の立場からのお願いです。それを我慢してほしいのです。
養子を、その子が養子であることを含めて愛してあげてください。自分の産んだ子供だと自分に言い聞かせて接しないでください。子供の存在をそれは否定する行為です。
子供ですから、育てていくうえで憎たらしいこともするでしょう。嫌になることもあるでしょう。しかし、そんなときに「自分の本当の子供だったらこんなことにはならなかったのに」なんて思考がよぎらないと断言できますか?それくらいの自信を持って親になってください。それが親になるということです。親になるのに、本来近道はありません。子供が欲しいと思えば誰でも授かることができるわけではありません。だから、子供を養子にするうえで、手順を負うのが面倒だ、子育ての指導を受けるのが嫌だ、いろいろと家庭環境について聞かれるのが嫌だから楽な方法はないか。そうは考えてほしくないです。産んだ親がそのまま育てている家庭も、養子縁組をした家庭も子供への思いも、子供を育てる責任も、授かった子供の命の価値も同じです。